2011年11月18日金曜日

お駄賃

昨日、JICA関係のプロジェクに携わっている友人から電話が入った。
同じ笹川アフリカ協会のプロジェクトでありながら
地方で頑張っている同僚が活動するエリアへ出張するとの事。

日本からエチオピアの首都アディスアベバへ
そして更に地方都市まで身の回りを全て持っていくというのは困難。
同僚が日本から送った荷物の半分くらいは、アディスアベバに残したままであった。


さて、冒頭に書いた友人が同僚に荷物を届けてくれるとの事。
喜んで荷物を車に積んで、友人の事務所へと向かった。
駐車場から友人の事務所の建物までは微妙に距離がある。

“どうしたものか?”と職場の運転手さんと話していたら
その辺りに居る人達が
「手伝おう。ただし、先にお金をくれないと嫌だ
と名乗りを上げてくれた。

どうしてもこの手の“お金をせがむ”話は多い。
手伝う=お金をもらう
図式が出来上がってしまっている様に思う。
結局、そんな提案は無視して
自分達でえっちらおっちら荷物を事務所まで運んだ。



最近、毎日ニュースで取り上げられているブータンを思い出して
そういえばブータンでは年長者の鶴の一声で
有無を言わさずに手伝いを若い人がしていた気がする。
もちろんお駄賃もあったもんじゃない。
ハダル(天界の四方を守る神々が書かれている旗)を
立てる作業を手伝う生徒達

でも、手伝いが終わればお辞儀をして去っていく。
話はズレるかもしれないが、ブータン人の写真を撮ったあと
撮った写真を見せて言われる一言は「Give me money」ではなく
いつも「Thank you, sir」であった。
ブムタン県の僧侶学校にて
ブムタン県の僧侶学校にて
このブータンという国、貧しい国には違いないが
援助機関の申し入れを何でも受け入れるのではなく
自国の方針に沿わない援助は断っている。
週末の野菜市場のブータン人
お金をもらう事が当たり前になってしまっている国と
そうでない国の違いは何であろうか?
お金をもらう事が当たり前になっている国は
やはり切羽詰まっているのか?


参考文献:山本けいこ著『ブータン -雷龍王国への扉』明石書店,2001年ブータン雷龍王国への扉

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