2009年6月28日日曜日

見えていないものを伝えるのは難しい

立場こそ変われど、ボランティアである限り
これまで経験してきた事、知識、技術を移転する事が
命題であることに変わりは無いと思う。


今現在はUNFPAのエリトリア事務所に勤務しているので
技術移転する相手は、事務所勤務の現地スタッフとなる。
幸か不幸か?大半の現地スタッフと、私の年齢はかなり近い。


所長から指示された仕事を現地スタッフは
進捗状況を報告する事も無く、そして完了しても報告しない。
仕方が無いので所長は進捗状況を確認する。
すると「終わっています」とさらりと返答。

では次のステップへ進もうと思うと間違いだらけで
再度担当者へ指示を出す事になる。
この再指示に関しても、進捗状況の報告も、完了報告も無い。


いくら進捗状況、完了報告をするように言っても
「わかりました!」
と返事は返ってきても、進捗状況、完了報告は返ってきたことが無い。
こちらの説明が不十分なのか?
それとも重要さが伝わっていないのか?

私はこれまで日本の会社で口すっぱく“ほうれんそう”の重要性を言われてきた。
これを怠ったが為に時に叱られ、罵倒され、けなされ、・・・
時には悔しい思いもしてきた。
しかし、こうした事が“ほうれんそう”の重要な経験となった(見てきた)。

同じような経験のない(見ていない)現地スタッフに
“ほうれんそう”の重要性をいくら説いたところで(百回言ったところで)
伝えるのは非常に困難だ。


まさに“百聞は一見にしかず”。


もしかしたら、百回説明してもダメなのかもしれない。
やはり経験して(見て)もらうしかないのかもしれない。
しかし、彼らには経験しようという意欲は感じられない。

相手が
聞く耳を持っていない、興味が無い、必要性を感じない
時には、馬の耳に念仏だとつくづく思う。

彼ら自身は気付いていないがこの代償は大きい。
この国の発展を妨げている事に気付いていない。

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